《インドはどうですか?》
【10月25日:今朝の状況】
※為替(ドル/円)ドル=151円68銭【08:30現在】
※N.Y.ダウ:42,374.36 (-140.59)
※銅LMEセツルメント($/t)
①午前売:9413.0(+49)
②午後売:ー
※COMEX当限セツル($/ポンド、銅以外は$/トロイオンス)
③銅:4.3195(+0.015)
④金:2734.9(+20.5)
※WTI 原油先物($/bbl)
⑤70.19(-0.58)
※本日時点予想計算値:国内銅建値 (/kg)
①ロンドン午前:1480円
②ロンドン午後:ー
③N.Y. :1490円
※ニューヨーク為替引値(円)
151.82-151.84(0.93円高-0.93円高)
【10月24日:昨日の状況】
※国内銅建値1480円(10月24日より+10円)
《インドはどうですか?》
※海外取引を多く行っているためか、金属スクラップを
取引する相手国としてインドの可能性を聞かれることが
あります。
確かにちょっと考えただけでインドには魅力があります。
①中国を抜いて人口が世界最大となりマーケットが大きい。
②発展途上国であるため人件費の安い。
③国土が広いため工場用地も大きい。
※ところが、現在、小生が知りうる日本からのインドへの
非鉄金属スクラップの取引では、金属品位の低い
ミックスメタルが一部ある程度で、銅系のスクラップに
ついては、財務省の通関統計を見る限りほぼゼロです。
原因を考えてみましょう。
※ まず、モータースクラップを輸出する場合を考えます。
一番の問題は日本との距離で、海上運賃(ocean freight)
が高いことです。
日本から現地への輸出コストを敢えて分かりやすく、
KG当たりで比較すると、中国向け7円/kg、タイ・
マレーシア向け10円/kgであるのに対して、インド
向けは20円くらいかかる計算です。
※仮に人件費がタイとインドで同じだとして、日本から
モータースクラップを輸出する場合を想定すると、コスト
がKG当たり10円も高くなれば、価格競争力がありません。
※故に、解体・選別作業業者としてインドの会社と付き
合うことには、あまりメリットがありません。
※次に、金属原料の需要=マーケットとして考えます。
例えば銅の需要家(伸銅・電線・電気銅などのメーカー)
が中国とインドにあるとします。
※銅スクラップを日本から輸出することを考えた場合、
メーカーの買値が同じであれば、KG当たり13円も運賃が
違えば、間違いなく日本の業者は中国の需要家に物を売る
でしょう。
※ミックスメタルが一部輸出されているのは、残念ながら、
インド側の輸入通関が、まだ、整備されておらず、他国では
通関が通りにくいもの(バーゼル規定に抵触する鉛や、油
などの付着物)が、通関できてしまうからという、消極的な
理由で輸出されていると考えています。
以上